Googleは2025年8月13日、対話型AI「Gemini」に過去の会話から学習する新しい設定を導入したと発表した。設定をオンにすると、ユーザーが共有した重要な詳細や好みを記憶し、より自然で文脈に沿った応答を行う。提供は同日から2.5 Proの一部地域で開始し、今後数週間で2.5 Flashや提供地域の拡大を予定するとしている。

新設定は初期状態でオンとなっており、ユーザーはアプリ内の設定「Personal context」→「Your past chats with Gemini」から切り替えできる。会話履歴は「Gemini Apps Activity」で管理・削除可能で、対象は現時点でGoogle AI Proに登録している18歳以上の一般アカウントとしている。
あわせて、履歴に残さず個人化や学習にも用いない「Temporary Chat」機能も案内した。Temporary Chatの会話は処理のため最長72時間保持されるが、履歴には表示されず、個人化にも影響しない。さらに、アップロードしたファイルや写真の取り扱いに関する設定見直しとして、「Gemini Apps Activity」は「Keep Activity」に改称され、今後の一部アップロードをサービス改善に用いる選択肢を提供する。いずれもユーザー側で無効化できる。
今回の更新は、個人化とプライバシー制御の両立を志向したものだ。まずは2.5 Proから段階的に広げる方針であり、利用できる国・地域や具体的な挙動は今後の展開に伴い変わる可能性がある。最新の提供状況はGoogleの案内を確認したい。
Photo:https://blog.google/products/gemini/temporary-chats-privacy-controls/