Google、今度のキーボードは“回す”だけ GboardチームがDIYキーボード「Gboard ダイヤルバージョン」を発表

Google、今度のキーボードは“回す”だけ GboardチームがDIYキーボード「Gboard ダイヤルバージョン」を発表
画像:https://blog.google/intl/ja-jp/products/android-chrome-play/gboard-2025/

キーボードは「打つ」もの──。そんな常識を覆す、ユニークな入力デバイスがGoogleから登場した。「Gboard」の開発チームが2025年10月1日、新作DIYキーボードとして「Gboard ダイヤルバージョン」を発表した。その名の通り、文字入力の基本操作に「回転」を取り入れた、懐かしくも新しいコンセプトのキーボードだ。

Gboardチームは、これまでにも「湯呑みバージョン」や「棒バージョン」など、毎年ユニークな物理キーボードを発表してきた。2025年のテーマとして着目したのは、キーボードから失われていた「回転」という動作。従来の「打つ、押す、叩く」といった操作を見直し、ダイヤルを回すことで文字を入力するという斬新なアイデアに行き着いたという。

懐かしの“ジーコジーコ”音で入力

画像:https://blog.google/intl/ja-jp/products/android-chrome-play/gboard-2025/

「Gboard ダイヤルバージョン」の使い方は至ってシンプルだ。革新的な円形デザインに配置されたキーホールに指を差し込み、あとは目的の文字までダイヤルを回すだけ。どこか懐かしさを感じる「ジーコジーコ」という入力音が、新しい入力体験を演出する。

ダイヤル式入力には、キーが増えるほどデバイスが大型化し、回転速度も落ちるという課題がつきまとう。しかし、Gboardチームはこの課題をメインのダイヤルを3重に配置することで解決。これにより、劇的な小型化と3倍の高速化を実現しただけでなく、複数のダイヤルを同時に回す「並列入力」も可能になったとしている。

もちろん、文字入力以外のキーも充実している。各種ファンクションキーやカーソルキーは独立したダイヤルとして用意されており、エンターキーや数字キーは多くの人にとって馴染み深いデザインを採用。誤操作が少なく、確実な入力ができることに加え、ダイヤルがゆっくりと元の位置に戻る時間は、ユーザーに落ち着いて思考を巡らせる時間を与えてくれるという。

設計図はオープンソースで公開中

気になるのは発売予定だが、残念ながら現時点で製品化の計画はないとのこと。しかし、同様のデバイスを自作できる設計図がオープンソースとして公開されている。

ちなみに、なぜ10月1日に発表されたのか。これは、一般的に使われている「101キーボード」にちなんだものだそうだ。発表の最後には「押してだめということではありませんが少し引いて考えた時に、この懐かしくも新しいキーボードにたどり着きました」と、開発の裏側をユーモアたっぷりに語っている。

腕に覚えのある方は、このユニークな“回す”キーボードを自作してみてはいかがだろうか。

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