富士通とインド理科大学院(IISc)は10月16日、反応拡散系シミュレーションを高速化するソフトウェア技術の共同研究を10月1日から開始したと発表した。2030年度までに、富士通が開発中の省電力・高性能なArmベースのCPU「FUJITSU-MONAKA」に最適化したソフトウェアの実現を目指す。
反応拡散系は、化学反応と物質の拡散という2つのプロセスで空間の物質変化を数理モデル化したもので、物理学や化学、生物学など幅広い分野で活用されている。今回の共同研究では、この反応拡散系モデルをグラフネットワーク上に実装する新しいアルゴリズムを開発する。
研究体制としては、IIScが基礎理論研究と新アルゴリズムの提案を担当し、富士通がインド富士通研究所と共同で実装とテストを行う。両機関は研究成果を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していくとしている。