
スマートスピーカーやスマートディスプレイが私たちの生活に浸透する中、その中核を担うデバイスの進化が続いている。Amazonは10月1日、Echoシリーズの新たなラインアップとして「Echo Dot Max」「Echo Studio」「Echo Show 8」「Echo Show 11」の4製品を発表した。音響設計からプロセッサーまでを一新し、「Echo史上最もパワフル」をうたう新モデル群。その詳細を見ていこう。
高音質を追求したスマートスピーカー2製品
今回のラインアップで特に注目したいのが、スマートスピーカーの2製品だ。

新たに登場した「Echo Dot Max」は、従来のEcho Dot(第5世代)と比較して約3倍の重低音を実現したというモデル。単一スピーカーだった従来機から、高性能ウーファーとカスタムツイーターを組み合わせた2ウェイスピーカーシステムへと大きく進化した。設置された部屋の音響特性を自動で分析・調整する機能も備え、コンパクトな筐体ながら迫力あるサウンドを提供する。

一方、最上位モデルの「Echo Studio」は、従来モデルの豊かなサウンドはそのままに、約40%の小型化を実現した。高性能ウーファーと3つのフルレンジドライバーを搭載し、空間オーディオ技術とDolby Atmosにも対応。部屋中を満たす没入感のある音響体験を提供するとしている。
ホームシアター機能が最大5.1chに大幅強化
新製品の登場に合わせ、「Alexaホームシアター」機能も大きく進化した。従来は2.1chまでの対応だったが、今回から最大5.1chのサラウンドシステム構成が可能になった。
これにより、最大5台のEcho StudioまたはEcho Dot Maxと、対応するFire TVシリーズを組み合わせることで、専門知識がなくても手軽に臨場感あふれるホームシアター環境を構築できるようになった点は、大きな魅力と言えるだろう。
ディスプレイも音も進化した「Echo Show」

スマートディスプレイの「Echo Show 8」と「Echo Show 11」も、表示品質と音響性能の両面で進化を遂げた。
ディスプレイは周囲の明るさに応じて表示を自動で最適化し、視野角も広くなったことで、どんな環境でも鮮明な画質を楽しめるようになった。表示領域も拡大され、より多くの情報を一度に確認できる。
音響面では、新たにフロント配置のステレオスピーカーとカスタムウーファーを搭載し、空間オーディオに対応。Prime VideoやYouTubeといった動画コンテンツから、各種音楽ストリーミングサービスまで、豊かなサウンドで楽しめるという。
進化を支える新プロセッサ「AZ3」とセンサー技術
これらの進化の核となるのが、カスタム設計された新プロセッサー「AZ3」「AZ3 Pro」だ。Echo Dot Maxには「AZ3」が、その他の3製品にはよりパワフルな「AZ3 Pro」が搭載される。これにより、音声処理だけでなく、言語処理や画像認識といった高度なAI技術への対応力が向上した。
さらに、新たなセンサー技術「Omnisense」も搭載。超音波やWi-Fi、加速度センサー、カメラ映像などを組み合わせることで、より正確に室内の状況を把握し、デバイスの性能を最大限に引き出すとしている。
Amazonによると、今回の新製品は将来的に提供予定の生成AIアシスタント「Alexa+」にも対応できるよう設計されているとのこと。ハードウェアの刷新が、今後のAI体験の向上にどう繋がっていくのかにも注目が集まる。
| 製品名 | 価格(税込) | カラーバリエーション |
| Echo Dot Max | 14,980円 | グレーシャーホワイト、グラファイト、アメジスト |
| Echo Studio | 39,980円 | グラファイト |
| Echo Show 8 | 34,980円 | グレーシャーホワイト、グラファイト |
| Echo Show 11 | 39,980円 | グレーシャーホワイト、グラファイト |